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2006年5月

2006年5月18日 (木)

大人のための体験フリースクール

 教育には大きく分けて二つの方向がある。一つは、過去の文化や伝統や知識を学ぶこと。これはどちらかというと、学ぶべきものを学ぶ。学ばせるという方向だ。外から内へと言っていいかもしれない。もう一つの方向は、自分の中から出てくるものを育んでいくという方向だ。内から外へとも言える。人は生まれながらにして知的好奇心を持っている。乳幼児を見ているとこれは本当によくわかる。次から次へと外界を探求していく。見るもの見るものが珍しいらしい。1日中でも探求している。環境が適切であれば、やがて、言語を獲得し、文字を獲得してこの動きはますます洗練されてものになっていく。この知的欲求を壊さないで育んで行こうという方向の教育だ。自主性を育てるというのではない。本来備わっている知的好奇心を壊さないということなのだ。どちらも大事であると思う。しかし、生きていく人間に取って後者がなければ前者は意味をなさない。

 こうやってみてみると、今の教育は前者に大きく傾いていると思う。もともと内から発したものではないので、それを持続させるためには、テストという恒常的な脅しが必要になってくる。時には、叱責も必要となってくる。その結果、教育といえば、「学ばされるもの」、つまり「勉強」と思いこんでいる人が圧倒的に多い。また、いわゆる自主学習や主体性の育成といった教育も実は学ぶ内容は国家や社会が決めていて、それをいかにして子ども達におもしろくやらせるかというところに観点があるので、外から内へという教育の範疇を出ていない。

 さて、それでは内から外への教育、いや学びの場、育ち合いの場というのはどんなものなのだろう。これは本当に経験することが少ない。ほとんどの人達はこれを経験することはない。私は、かつて大学生時代にこの方向の教育に出会ったことがある。ロジャーズの自由の教育に影響を受け、それを展開しておられる先生に出会ったことが大きかった。それはまさに自分にとっての革命であった。こんな世界があったのかと胸を躍らせたのであった。その教室の自由で話しやすくてしっかり聴いてくれる人がいるという環境もまさに初体験であったのだ。

 その後、この教育への私の探求が始まった。その時に大きく出会ったのがロサンジェルスにある80名ぐらいの小さな小さな学校、Play Mountain Place (PMP)であった。私はここでインターンとして2年間を過ごした。ここでは、この方向の教育にはそれ独自のメソッドがあること。それを維持していくためにはスタッフの不断の体験学習が必要であること、そのプログラムを構築することは可能であることをこの肌を通して学んだ。これは大きな経験であった。

 この「大人のための体験フリースクール」はこれらの体験を基に、後者の教育環境を大人に体験してもらおうと思って作った場である。数え数えて、もう15 回目になる。1回休んでいるのでもう16年目になる。その中でいろんな貴重な学びをさせてもらっている。今年もこの場がやって来た。私には年中行事になっている。今年もどんな人達に出会えるか楽しみなのである。これはまさにCHODRが 探求している「育ち合う場」のひとつのモデルである。

 詳しくは、このホームページのデータベース欄を見てください。PMP滞在記を掲載しています。

http://chodr.ptu.jp/database.htm

 

2006年5月 8日 (月)

4年目に突入

 このホームページの開設が2003年5月3日だから活動が4年目に入ったことになる。自分としては、もっと前からやっている気がする。いよいよこれからが本番だと思う。

 ところで、5月3日は憲法記念日。偶然の一致みたいだけれど、意識してこの日に設定したところもある。CHODRのミッションは憲法のミッションとも一致するからだ。今後この日本がどういう道を歩んでいくのか、大きな分岐点であるように思う。

2006年5月 2日 (火)

西光義敞著 『暮らしの中のカウンセリング-育ち合う人間関係-』有斐閣選書

 この本の思い出を書き出すといろんな思いが湧いてきて一言で言えないものがある。「さいこうぎしょう」先生。変わった名前。大学一年の時に先生と出会ったのがきっかけで、ロジャーズのパーソンセンタード・アプローチ(PCA)に深く入り込むことになった。先生のお人柄そのものを通してこのアプローチを学んだ。何でも表現しやすい先生、気持ちをすごく理解してもらえる。自分たちの自由をすごく尊重される。先生からはありのままの気持ちが伝わってくる。これは、PCAそのものだが、先生の醸し出す雰囲気がまさにそうだったのだ。先生から何かを教えてもらったわけではないけれど、こうした雰囲気にふれる中で自然とPCAが私に染みこんでいったと思う。これはとても大きな出会いだった。知らない間にPCAに入り込み、PCAを学ぶことが私の一生の仕事となった。これからもこれは続いていく。

 この本は、1984年の出版だから先生が59歳の時に書かれた本。もう22年が経っているけれど、今も書店に並んでいて売れ続けている。これは当然のことと思える。この本はロジャーズのパーソンセンタード・アプローチ(PCA)について実にわかりやすく、丁寧に、そして本質をついて書かれている。PCA は体全体を通して理解する必要があるが、先生の理解はまさにそうであった。たゆまない体験学習から体得されたPCAが先生の体を通して表れてきている。そういう本である。特に、第2章はPCAの紹介書として、これほど簡にして要を得た本はないと思う。しかも、「一人の専門カウンセラーを養成するよりも、万人の胸にカウンセリングのこころを育てよう」(「まえがき」より).というようにPCA(カウンセリングのこころ)を普段の暮らしの中で展開していこうという願いが込められている。とても残念なことに先生は一昨年亡くなられている。

 このCHODR育ち合う場研究センターの主旨はまさにここにある。そう、センター名も、このセンターの研修会の名称も、この本のサブタイトル-育ち合う人間関係-から取らせていただいている。CHODRの活動=この本の実践版なのである。是非、ご一読をおすすめします。

京都拠点が移転しました

5月より京都拠点が宇治市小倉町に移転することになった。ここは、恩師ゆかりの場所である。ずいぶん新鮮な気持ちである。トピックを始めたくなったのもそのせいかもしれない。では、書き始めることにしよう。

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