報恩講-貴重な伝統ある文化-
報恩講。相生法林寺にお参りする。親鸞聖人のご命日に師の恩徳に報いるために行われる講。聖人の恩に報いるとは弥陀の本願を聞信する身にならせていただき、浄土往生決定の身、つまり仏にさせていただくということである(蓮如上人)。門徒さん達のご苦労による荘厳はいつ見ても美しい。
そう、この「講」というのはそれこそ古くからの集まりである。伝統文化だ。共に相寄って仏法を聞かせていただくのはもちろんのこと、地域の集まりでもあり、話し合いの場であり、お互いが支え合う場であったのだと思う。コミュニティそのものだ。仏法を基に人たちが相寄る。まことに精神性の高い場が各地域にそれこそ草の根的にあったのだと思わされる。もちろん仏教各宗派があるのもいいし、キリスト教が併存しているところも多様でいい。日本文化の高さを思う。
ただし、昨今はやはり形骸化しているかな。真宗(仏法)の真の意味が意識されなくなってきている。それは残念なことである。けれども、これが継続していることはやはりすごいことだと思う。私たちは意識していないが日本社会の安定性の源はここにあるのかもしれない。鈴木大拙師のいう「日本的霊性」はここにある。
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