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2020年2月 5日 (水)

2月の相生D-pca研究会-「感情を重視する」、「現在を重視する」、私の取り組み-

 昨日は、相生D-pca研究会。京都に加えてこちらでも行い始めている。こちらでは、まずはPCAについて学習を始めている。西光義敞先生『暮らしの中のカウンセリング-育ち合う人間関係-』有斐閣の輪読を中心に行っている。いつものようにまずはオープニング・ミーティングから。「困っていること」としては参加者の質疑、「プラン」としては輪読、分かち合いとしては私の報告が出される。質疑について応答した後、輪読を始める。


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 読んでいるところは、第2章「ふれ合い育ち合う人間関係の核心はきわめて簡明である」から2.まず基本的な人間観と仮説をよく理解しよう、「感情を重視する」、「現在を重視する」の節を読み、話し合った。

 先生の印象的な言葉がある。


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「過去に問題の原因をさぐるような面接のしかたは、研究的な調査面接ならば意味があるのですが、カウンセリングのような臨床場面では、あまり益がなさそうです。というのは、カウンセリング場面は、クライエントが一人の人間として、過去を克服し、未来に向かって成長し発展しようとする、現在刻々の出来事だからです。カウンセラーにとって重要なことは、クライエントから過去の事実を聞き出して材料集めをすることではなく、いま・ここにいるクライエントの成長経験を援助することにある(p.50)」。


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 前節「感情を重視する」との関連でいえば、いま・ここに刻々と流れているクライエントの感情を重視していくということになる。また、診断モデルとの対立でもある。

 これは現在の私にとっても今生きている課題でもある。私は先にPCAを学んだ後、黒川昭登先生から精神分析を基とした診断主義的ソーシャルワークを学んだ。まさに、ロジャーズが対決しようとしたフロイドモデルである。最初このアプローチに大きな抵抗と違和感を感じたが、学んでいる内にその診断、つまり対象理解の的確さに大きく感銘した。特に、母子分離不安と不登校の問題に関してである。詳細は他に文章にしているので割愛するが、ここから一概に診断といっても様々な診断があり、特に力動的診断はとても大事であるとも思うようになった。診断=治療なのだ。
ダウンロード - 不登校の原因とその援助

 その後、このアプローチに影響を受けながら母子合同面接を中心とした家族面接を行っていった。これによって不登校の問題が見事に解決する経験も持った。しかし、続けていく内にうまくいかないケースがあることも経験してきた。やはり、上述した観点が重要になってくるのである。さらに、印象に残る西光先生の記述がある。

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「カウンセラーがクライエントの問題や悩みをもたらした過去の原因を、客観的に正確に診断し、クライエントに指摘してやれたとしても、それがそのまま問題解決につながっていくとは限りません。指摘されたことをクライエントがどう受けとめるかが鍵だからです。(p.51)」

 

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 やはり鍵はここにあるなと思う。探求するのはクライエントであり、クライエントが気づいていかなければ何も起こらないのだ。もうひとつの問題はカウンセラーの関わりは指摘や助言というのだけではないのだ。自己開示しながらクライエントの気持ちや受け止めを聞きながら共に取り組んでいくとい姿勢が大事ではないかと思うのである。また、診断枠の是非について絶え間ない探求が必要だと思う。これがあの葛藤から取り組んだ今の私の姿勢である。

 こんな具合で沢山学ばせていただいた刺激に満ちた研究会であった。

次回は、3月10日(火)午後7時半から9時半。場所は当センター。このサイトを参照下さい。

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