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2020年3月31日 (火)

3月京都D-pca研究会-藤田清氏「仏教カウンセリング」、「仏教即カウンセリング」

 先週3月27日(金)は京都でのD-pca研究会。オープニング・ミーティングをおこなう。今回出てきたのは継続している西光義敞『入門 真宗カウンセリング』札幌カウンセリング研究会編の輪読である。

 

 読んだところは、(10)仏教カウンセリングから「教団仏教と教壇仏教」、「共談仏教」の項である。

 10章に入ってから藤田清氏の「仏教カウンセリング」について話されていっている。そもそも仏教は実践的性格をもつもので個人の目覚めをめざすものである。それによって転迷開悟・抜苦与楽へと導く具体的な実践道なのだということを押さえた上で、藤田清氏は「仏教即カウンセリング」の立場を取られる。

 お釈迦様の説法はすべて対機説法だ。衆生の機に応じて具体的にやりとりをしながら説法されていっている。氏はこれを「共談仏教」と呼ばれていた。氏の本が出版されるとき出版社のアイディアで「カウンセリング」という言葉を使った方がよいのではないかということで、「仏教カウンセリング」と名付けられた。そういういきさつがある。

 カウンセリングはそのころ指示的か非指示的かといわれた時代で、非指示的カウンセリングは同じ目線からヤリトリをしながらおこなわれていくという性格があったものだから氏の「共談」とマッチしたのである。

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 1.「仏教というのはカウンセラー中心でも、クライエント中心でも、その折衷でもないのだ。両者は縁起的で、カウンセラーあってのクライエント、クライエントあってのカウンセラーなのだ。そういうその縁起性というものの上に立っているのが仏教カウンセリングなのだ。
(p.232)」

 2.「八正道のはじめに正見というのがありましたけども、正しいものの見方ができないが故人間は悩み苦しむと、間違った論理の上に立った生き方をしている。必ずそれはボロを出すものだ。だから対話を繰り返すことによって、自分の主張する生きてる根拠、立脚点を否定せずにはおれないという形に導くのが仏教カウンセリングの特殊性だというて、これを『否定的啓発法』と命名したわけです。(p.232)」(太字は山下)
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 なるほど。「否定的啓発法」という命名は非常におもしろいと思う。私たちの目は顛倒(てんどう)している。さかさまにしかものが見られないのだ。仏陀の目からはそう見える。その中で右往左往しているだけのことである。仏法に出遇う、聴聞をしていくということはこの自分に気づかされていくということである。これは聴聞経験からまざまざと体験させてもらった。法を求めるのはそういうことだ。氏の命名はこの本質をとてもよくあらわしていると思った。

 ところで、1.の縁起性についてはもうひとつピンと来ない私ではある。縁起というのはそもそも十二因縁でカウンセラー、クライエント関係にそれを当てはめてよいものかもうひとつよくわからない。ただ、藤田氏の立場は「仏教即カウンセリング」だからいわゆるカウンセリング・心理療法での「クライエント」、「カウンセリング」関係ではなくて、法を勧める人(導く人)、求道していく人(衆生)だからそう捉えるとよくわかるような気もする。

 メンバーは、この「否定的啓発法」をめぐって話し合いが広がった。我々は認識するときには「対象」と「私」として分けて見る、つまり分析的に見るということしかできない。この言葉はそこを知らしめる言葉ではないかという意見はとても味わい深いものであった。我々はつねに「有無の二見」でものを見ている。有限の目でものを見ているのだ。仏陀の目はそれを超えた、「有」でも「無」でもない目なのだ。中道、縁起、空観、真如、無我という言葉はこれを表している。そのようなところに思いをいたした。今回、そのような思いを皆で共有した場であった。

 大変有り難い一時であった。

次回は、4月24日(金)1時から4時である。オープンな場ですので関心のある方は是非どうぞ。
→D-pca研究会

 

 

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