7月のD-pca研究会-ほんとうの気持ちをじっくり共有することの意味-
それぞれ忙しくて間が空き気味になっていたD-pca研究会を開催。いつものようにオープニング・ミーティングから始めた。困っていること、プラン、分かち合いを出し合った。プランは継続している輪読を進めることが出された。
進めている輪読は、カール・ロジャーズ/畠瀬直子監訳『人間尊重の心理学-我が人生と思想を語る-』創元社より第1章「コミュニケーションの意味」である。原題は"A Way of Being", "Experiences in Communication" である。ロジャーズ最後の著述になる。
人と人とがありのままの気持ちのところで深くコミュニケートし合うこと、その充実感、かけがえのない深い体験について、ロジャーズさんの体験の中からしみじみと味わえる文章だったと思う。これはまた同時に私たちにも深いグループ体験、日常生活で起きてきたこと、来ていることをじっくりと振り返ることとなった。彼の締めくくりの言葉を引用させていただく。
「皆さんは私の話から、私にとって重要な、成長を促進するコミュニケーションの要因を理解して下さったと確信します。耳を傾ける能力、聞いてもらった時の深い満足感、真実であること、これによって他者をもより真実であらしめること、その結果として生じてくる愛の自由な授受。これらこそ、私の経験に於きましては、対人間のコミュニケーションを豊かにし高めていくものなのであります。(p.25)」
何かこちらの心もほんのりと暖かく、じんわりと湧き上がってくる満足感がこちらにも残った。メンバーそれぞれにグループ体験があるからたんに知的に理解するだけでなくその体験を整理し味わいを深めることになった。
さて、これでこの第1章は読み終えた。今後どうしていくかについて少し話し合った。一旦ロジャーズさんの原著から離れて西光義敞先生が書かれた「真宗カウンセリング」についての著述を読んでみようということになった。著書は西光義敞『育ち合う人間関係-真宗とカウンセリングの出会いと交流-』本願寺出版である。どの章を読むかについては次回に検討することになった。
詳しい案内はこのページをどうぞ。日時については変更の可能性あり。
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