6月D-pca研究会-今後の輪読プラン決定-
昨晩は6月のD-pca研究会。いつものようにオープニング・ミーティングから始める。「困っていること」、「プラン」、「分かち合い」すべての項目で発言があった。「困っていること」、「分かち合い」は日常のことが出された。プランは今後の輪読について話し合いたいということが出された。
輪読。次の3つの案が出された。
1. ロジャーズ・畠瀬直子監訳『人間尊重の心理学』から「人間中心アプローチの形成」。
2. 西光義敞「真宗カウンセリングの人間観」(『育ち合う人間関係)』所収、あるいは西光義敞「親鸞の対人的態度と人間観-C.R.ロジャーズの理論を手がかりとして」(『援助的関係』所収)。
3. 西光義敞『暮らしの中のカウンセリング』から第3章、4章、5章である。
一応私は1.を提案し、了承された。双方の人間観をみる前にロジャーズさんの著作に直接あたり彼の人間観を理解することが必要であるし、彼の最後の著書は意外と読まれていないということなどが理由である。
この著書の原題は"A Way of Being" である。1980年の出版になる。最後の著書である。Person-Centered Approachを中心に彼の哲学、人間観が豊富に表現されている著書である。1984年に畠瀬直子先生を中心に邦訳されている。邦訳名は「人間尊重の心理学-わが人生と思想を語る」である。思い切った意訳が行われている。これはこれでロジャーズさんの業績をあらわす意味深い訳である。
ということで、最初から見ていった。タイトル、原著名、ロジャーズさんの写真などである。これだけでも訳者の畠瀬直子先生、畠瀬稔先生の業績を振り返ったり、お二人と交流した私の思い出話などに花が咲いた。ひ孫とくつろぐロジャーズさんの写真も微笑ましい。確かマジョルカでの国際PCAフォーラムでお見受けしたように思う。
そして序から読み始めた。この本は以前この研究会で第1章を輪読したけれどよく考えたら序を読んでいなかった。迂闊であった。
読んで行くと彼の思いや意図が心に沁みてくるのが面白かった。ロジャーズさん自身、自分のアプローチがこのように世界中に広まり、他分野にも広がっていったことに改めて驚かれている様子が面白かった。また、代名詞をhisだったりhimであったり男性代名詞で代表させて受けるという言語の持つ男性中心に心を痛められているのも興味深かった。西洋文化は私達が想像しているよりも男性中心なのである。
オープニング・ミーティングも含めてともかくやりとりをしながら読んでいくのが楽しかった。いろんな思い出が湧いたり、気づきが深まるのが面白い。
そうそう私にとって大きな出会いであった大須賀発蔵先生が共通の出会いとなっていることを知って驚いた。こちら相生や宍粟で話しをされたことがあるのだ。これまた何か深いご縁を感じて驚いたのだった。
次回は、7月12日(火)午後7時半~9時半である。場所は当センター。このページを参照下さい。
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