四天王寺-最古でモダンな美しさ-
先日は大阪泊。おなじみの小野剛蔵さんのクラシック・ギターコンサートに寄った後、息子と会い、大阪に泊まった。次の日は四天王寺を訪れた。前回はすごい雨で断念したので再挑戦。いい天気だったがそのぶん暑かった。
このお寺は聖徳太子建立。なんと1400年以上も前になる。当事は大阪湾がもっと中まで入っていたので瀬戸内海を通って大阪(浪速)についたらこのお寺が華麗に目に入ったことだろう。随、朝鮮との交流が盛んだったからいわば迎賓館の役割も果たしていたと思う。仏教興隆と共に政治的な意味合いもそこにあった。いわば初めての官寺なのである。「日本仏法最初の官寺」。
聖徳太子は世俗の人そのもの。政治家であった。その方が仏法を興隆された。まさに俗人(凡夫)が仏になる道だ。親鸞さんはそこを見られて聖徳太子を「和国の教主」と仰がれた。「凡夫が仏になる道」が日本仏教の原点であるというのはとても興味深い。そういえば法隆寺の玉虫厨子には立像の阿弥陀仏が奉られている。
さてさて、このお寺は何度か被害を受けている。中でも昭和20年(1945)の大阪大空襲で壊滅的な被害を受けた。その後再建にとりかかり1963年には伽藍が、1979年には全体が完成されている。いわば戦後の新しいお寺でもあるのだ。そのパワーはすごい。造りはなんと鉄筋コンクリート造りとのこと。伽藍に入ったときコンクリート造りとはほんとわからなかった。美しい様相だった。最古でモダンだ。
ところでこのお寺の伽藍配置の特徴は、中門・五重塔・金堂・講堂が南から北へ一直線に並んでいる。門から見た光景は中心線が綺麗に揃っていて圧巻だった。造りは超最新だが当事の造りを忠実に再建しているという。そのパワーに心打たれた。
さらに写真をどうぞ。
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