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2023年1月17日 (火)

2023年1月D-pca研究会-存在全体の形成傾向。結び。-

 先週1月10日はD-pca研究会。オープニングミーティングで「困っていること」、「やりたいこと」、「分かち合いたいこと」を出し合った。「やりたいこと」では「1.日常生活で困っていることを深める」と「2.輪読」が出された。1.についてはプライバシーのことがあるので割愛します。

 

 2.の輪読を始める。これは継続プランとなっている。カール・ロジャーズ著・畠瀬直子監訳『人間尊重の心理学-わが人生と思想を語る-』創元社である。読んだところは「第6章人間中心のアプローチの形成」より7.科学と神秘性、8.未来への仮説、9.結びである。(p.123-127)。

 

 人間中心アプローチでの経験は宇宙とのつながり、全体の形成傾向は神秘主義と関係するし、東洋思想とも近似してくるが、これは最新の理論物理学とも関係してくると述べられている(p.124)。最新理論物理についてほんと詳しく知らないのでここでは近似しているのだないうことを理解しておいた。

 

 そうしてこれは未来への仮説を導くことになる。きわめて暫定的ではあるが。引用すると、

 

 「この世界には形成への志向性が存在する。これは宇宙空間、結晶、微生物、より高等な生物、人間等を観察することによって跡づけることが出来るし確認することが出来ます。これはより大規模な秩序、複雑性、相互関係に向かう進化の方向と言えます。人類に於いては、単細胞から始まって複雑な生命機能へ、意識に浮かび上がらない世界に気づき感じとる方向へ、肉体そのものと外的世界の認知へ、人類を含む宇宙システムの調和と一体を感じとっていく方向へと動いていく方向へと動いていく中にこの傾向が認められます。」(p.126)

 

 ということになる。

 

 うーむ。これは壮大な仮説である。現在もこの取り組みは行われているようである。が、私にはちょっとピンと来ないというのが正直なところ。まして真宗で看破している宇宙は秩序の方向へ動いていくというより迷いの世界を輪廻しているということなので結構違和感があったりする。楽天的過ぎるようにも思われる。昨今の社会情勢を見ていると戦争を筆頭にますます混乱していっているように思われる。むしろ人間中心アプローチは「パーソナリティと行動の建設的変化を生じさせる効果を持つ態度特性」(p.127)に限って理解する方が私には自然である。(2023/01/18追記:きっと秩序の方向に動いていくのだと思うがその秩序そのものが詰まるところ迷いの世界なのだと真宗では看破していると思う)。

 

 9.結びはタイトルの通り今までのことがまとめられた節になっている。

 

「パーソナリテイ変化促進の態度特性」、「実現傾向」、「あらゆるレベルの宇宙全体の形成傾向」、そして「これらは人間中心アプローチ(person-centered approach)の基底を形づくるものと思われる」ということになる。(p.127)

 

 かくしてこの著の第6章を読み終えたことになる。(拍手)。毎回毎回知的理解のみに終わらずそれぞれの身を通したところでの分かち合いが新鮮であった。

 

 次に何を読んでいくかは次回に検討することに。ひとまず「D-pcaとは」というタイトルで私の考えを聞いていただこうと思っている。

 

 次回は、2月7日(火)午後7時半~9時半。場所は当センター。このページも参照して下さい。 

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