小野剛蔵サロンコンサート Vol43 「ギターと過ごす至福のひととき」-まさにかけがえのない一時だった-
10日ほど前のことになる。9月10日は小野剛蔵さんギター・サロンコンサート。毎回毎回の楽しみになっている。幼稚園から大学卒業まで過ごした八尾の街に行くのもまた楽しみの一つである。懐かしい。子どもの頃は近鉄線が高架になっていなくて河内の情緒がたっぷりだった。2駅離れた高安に住んでいて日曜日に家族で商店街によく出かけたものだ。駅前にある店で冬はお好み焼き、夏はかき氷を食べるのが楽しみだった。高架になったのもずいぶん前だが子どもの頃の記憶とは違っている。それでも河内の雰囲気がするのがおもしろい。ここ播磨から出かけるとそれがよくわかる。
前置きが長くなっちゃった。さてこのコンサート。プログラムは小野さん単独ライブ。ずっと大切に演奏してこられた曲達だ。今回は真ん前になってしまった。2列目に座ったのだが前が空いていてまさにかぶりつきだ。なんかちょっと恥ずかしかったのがおかしかった。真ん前で聞くとほんとギターの音が直接に体を通して響いてくる。まさに直載という言葉がぴったり。爪が弦に触れる音までよく聞こえる。息づかいも聞こえる。小野さんの音楽に対する思い入れ、気持ちがそのまま伝わってくる感じだった。
スペイン、南米の曲、そして私には日本の叙情歌が1番心に残っている。出されたCDを通して馴染んでいるのだが生で聞くとそれは別物と言ってもよい。音が力をもって全体として迫ってくる。これらの日本の歌曲は明治時代に西洋音楽に接した日本の作曲家達によって作られた。西洋音楽の語法を使いながら音の動き響きはやはり日本のものだ。「ドイツ・リート」にならって「ニッポン・リート」と呼ばれてよいと思う。明治の人達の思い入れが感じられる。小野さんの入れ込みもほんと伝わってくる感じだった。
そして・・・、小野さんの弾き語りがそこに加わる。作曲された「酔芙蓉の歌」。力強い声が楽しかった。
あっという間の約2時間。堪能させていただいた。知り合いも少しずつ増えてその方との語らいも楽しかった。よく考えたら「かわちマンドリーノ」の活動を始めたから毎週八尾に通っていた。次の週も研究会で八尾だった。なんだこのつながりは・・。一挙に忙しくなってしまった。さすがにちょっと疲れたな。でも、楽しい。
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