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2023年12月12日 (火)

小野剛蔵サロンコンサート Vol. 44 -「あなたの心にやさしい響き」-

 先日12月10日(日)は、小野剛蔵さんサロンコンサートに行った。私の大きな楽しみのひとつになっている。毎回毎回、ハッと気づかされることが多く、また、心が癒やされ、どこか勇気が湧いてくる。そんなコンサートなのだ。今回もまさにそうだった。

 

Photo_20231212101701

 

 いつものようにオープニングは映画「禁じられた遊び」のテーマ。最初からひとつひとつの音にハッとさせられてしまう。しずかに始まり、次第にうねり、またしずかに終わる。ひとつとして同じ音はない。

 

 続いてバロック時代の音楽に入る。A. スカルラッティとラモーの曲だ。私はこの時代の音楽が好きでリュート・ギターが活躍していた時代である。バイオリン族も現代バイオリンとは違うバロック・バイオリンだ。優雅な響きと音色、そして旋律の絡みがとてもおもしろい。しばし、その世界に浸る。

 

 そして、時代は下る。タレガによってギターはまた魅力を取り戻す。現代ギターの父だ。優美で耽美でちょっと言葉に表せない美しいメロディーが心に沁みる。こんな響きの曲も好きで弾いてみたいと思い、取り組もうとする。けれども動きは簡単だが本当に難しい。しっかりと基礎が出来ていないとなかなか無理だ。とはいえ、この「ラ・グリマ」は比較的取り組みやすい。高校時代に取り組んだことがある。小野さんの演奏は音色の変化、力の変化に満ちていてそれに魅了される。どうしてあんな音が出るのだろう。そうだこの次に改めて取り組んでみよう!私なりにその響きを楽しんでみよう。そう思った。

 

 プログラムは近代の曲に。リョベート。カタロニア人だ。バルセロナに行った時のことを思い出す。盗賊の歌がなぜこんなに優美で宗教的とも言える曲になるのだろう?いつも不思議に思う。テデスコのタランテラ。いやはやこれはなんとも不思議な曲。毒蜘蛛に噛まれて悶える。生きるために踊るというのと死んでしまうという双方の説があるそうだ。弾く方は大変だろう。「途中何回か死にかけた」とおっしゃる。気合いを感じた。鑑賞する方は特権があり、怪しげでおもしろい。指の運びや演奏者の表情を見ているのもこれまたおもしろい。

 

 休憩を挟んで日本の叙情歌。小野さんがおっしゃるようにライフワークである。西洋音楽との出会いからインスパイヤーされた美しい曲達だ。音楽語法はヨーロッパなのだが響きはすでに日本のものになっていて私達にもずっと昔からある曲のように響いてくる。どこか日本人の琴線に触れる曲なのだ。「里の秋」。これも好きでこれまた私なりに取り組んで見たくなった。そう、戦争が終わって引き上げをお母さんと待っている。いやお母さんが子どもと待っている。そんな歌だ。美しい情景の中にその心が一緒になっている。「恋人よ」。これはとても力強い演奏だった。小野さんの入れ込みが伝わる。そう、日本の歌になったら急に体に響く強い音になってくる。聞く私達もそうだし、演奏される小野さんにもそれが起きるのかななんて想像させていただいている。

 

 最後は南米のギター曲。小野さんお得意の演奏だ。バリオス。うくしい響きがこれまた心を打つ。

 

 アンコール曲は「エストレリータ」と「ラ・クンパルシータ」。このタンゴは何回聞いてもおもしろいし、小野さんの弾き方がその都度違う。楽しかった。ところでこのクンパルシータというのは女性の名前だとどこかで聞いたような気がする(違うかも)。私は南米・中米に結構知り合いがあるがこの名前の人には会ったことはない。ひょっとして略された愛称があるのかもしれない。エストレリータは本当に美しい曲。メキシコ人の作る曲はどうしてこんなに美しいのだろう?いつも思う。

 

 そんなこんな・・・。いやはや。本当に楽しかった。ギターの豊かで繊細で力強い響きが心と体に染み渡る。貴重で「有り」「難い」時間だ。やさしい響きなんだが力強い響きでもある。そして力が湧いてくる。自分が自分自身であればよい。そんな勇気をいつももらう。このご縁に感謝。 

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