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ケアーワーク学習会

2014年12月12日 (金)

守山学園ケアーワーク学習会

 月1回の集まり。スタッフの近況、気持ちなどを自由に共有しあう。普段の忙しい関わりの中でこのような時間は意外と少なく、貴重な時間だとのこと。良き交流の場となる。話された内容についてここには書けないのが残念でもあるが、このひととき、この場を共有したものどうしの特別なものである。ほっこりとした良い時間だった。

 このことがチームワークを高めることにもなるし、子ども達への成長促進的態度、育ち合う人間関係を深めることにもなる。私もこれを通して、日頃の思いを整理させてもらった。次回は、来年1月になる。楽しみである。

2014年11月20日 (木)

感慨深かった守山学園ケアーワーク学習会

児童養護施設守山学園でのケアーワーク学習会がありました。今までの成果が出てきた感じで、感慨深い1日でした。

思えば、長い年月のおつきあいになります。もう20年にもなるのです。ゆっくりとした歩みでした。しんどいときもありました。でも、その歩みは確実に前を進んでいました。今日は、そんなことを感じました。

職員さん達はオープンになり、固定的にみるのではなく柔軟に見るようになってきました。そのコミュニケーションのあり方もオープンで気持ちが共有できるものになってきました。自分自身を見つめ、共有しあい関係でもありました。そして、参画的に物事を決めるようになってきました。子ども達への処遇のあり方について、よく聞きあい、話あって作っていく姿は眩しかったです。

今日は、よい1日でした。続けてきてよかった。

2011年12月 9日 (金)

守山学園ケアーワーク学習会-状況の重さをつくづく思う。

  12月5日(月)。児童養護施設守山学園でのケアーワーク学習会。グループを2つに分けての1日研修、2グループ目を行った。この研修内容の全容を説明し、午後からは具体的なケースを用いてその考え方をさらに具体的に理解できるように工夫した。

  日々の子どもとの関わりで大事なことは、何かを「する」ことではなく、「関心を持つ」事であり、こちらからの表現(input)よりも子どもからの表現(out put)を大事にしていくことであるが、この体験的理解はなかなか難しいと改めて思う。大人側が今までの生育歴のなかで意識してこの経験をすることが少なかったからだと思う。これが理解でき、自然な心の姿勢として身について行くにはそれなりのまとまった訓練期間が必要だと改めて思った。実は、これは専門家として身につけておくべき必須事項だと思われるがなかなかこれが浸透しているとは思えない。教育課程においてもそうであるし、現場でのトレーニング期間としてもそうである。ケアーワークにはまだまだ課題が多いとつくづく思う。

  もう一つ、重さを実感したのは、入所してくる子ども達が年々しんどくなってきていること。特に乳児期において親とのしかるべきタッチングや情動の交流の機会を落としてきている子ども達がすごく増えていると思う。これらが登校心身反応(不登校)やリストカット、摂食障害、はたまた多動などの行動障害となって現れてきているとつくづく思う。

  さらに、深刻なことには、それらへの援助体制がまったく出来上がっていないと言ってもよいこと。それらはほとんどが民生児童委員や保護司や地域住民等のボランティア、いや、「篤志活動」に頼っていること。専門家集団(特に公)の援助体制がまったく整っていない、あっても量そのものが少なすぎて手つかずと言っても良いことを痛感する。国や地方公共団体がそれに力をいれていく動きなど今の日本の政治体制にはまったく見られないこと・・・。こんな先進国って本当にあるのだろうか。と大変重い気持ちになった。今、援助が本当に必要なのは親たちなのだ。なんかこの日本って大商業ビルやハイテク商品が満ちあふれているのに人そのものに対してお寒い国だなとつくづく思う。これではますます生活が荒れていくばかりだ。もう一度言う。こんな先進国ってあるのだろうか。

今週はこの重い気持ちをひきずった1週間であった。その状況に風穴を開けることをほんとわずかながらも担っているとも思いつつ・・・。

DSCN2081(岡山県牛窓)

2011年9月29日 (木)

守山学園ケアーワーク学習会

 児童養護施設は、 「保護者のいない児童、虐待されている児童、その他環境上養護を必要」(児童福祉法41条)とし、当面家庭で生活することが困難な児童を養護して、家庭に変わる環境を提供し、養育することを目的とする社会福祉施設といって良いかと思う。同時に保護者へも支援し、家庭復帰をめざしていく働きも大変重要な役割である。最近では虐待されている児童の養護が増えている。

 当然ながら、子ども達は厳しい環境におかれてきたし、それはますます複雑になっていくから内面的社会的にいろんな困難を背負っていることになる。もちろん子どもには驚くほどの力が備わっているから彼らなりにそれをこなしているのだと思うが・・・。しかし、それを反映して子ども達の養育には職員達は大変な苦労をすることになる。いわゆる家庭では基本的な愛着関係を基にいわゆる信賞必罰で社会性が育っていくことになるが、この環境はそうはいかない。そもそもの愛着関係が出来ていない児童がますます増えているから単なる信賞必罰で養育が成り立つものではない。まずは、その愛着関係の再保障ら始めなければならない。これはなかなか大変な事である。職員さん達の人間性や成長促進的な関係のあり方など援助者的立場にたつための専門的学習が大変重要になる。もっとも参考になるのは心理学から学ぶことであるが、大半の臨床心理アプローチは場面を限定した心理療法やカウンセリング関係をもとにしているので、複雑な養護現場では、それなりの工夫が必要になってくる。ここに社会福祉の専門職としてのケアワークアプローチが成立する基盤がある。

 この学習会では、ロジャーズの人間(個人)中心のアプローチ(パーソンセンタード・アプローチ)を基盤にして育ててきたものを中心に学習を重ねている。思えばもう20年近いお付き合いになる。目に見えてすごいことが起きたとも思えないが、継続は力なりで、学園ならではの養育風土が出来上がってきているのではないかと思えるこのごろである。今年度は、2回の海外出張があったので、前期はお休みさせていただいて、後期から始める事になった。この月曜日にそれが始まった。新しい職員さんもおられ、新鮮な雰囲気のなかで、この学習会の意義や目的や考え方などについて話し合いが出来たかなと思っている。これから月一回のペースで進めていく。途中で、グループを半分にわけた1日研修も用意している。これからもよろしくです。

DSCN1732 (東側から見た琵琶湖。曇天。なにやら幻想的。)